放医研訪問レポート



2013年4月21日に、千葉県稲毛区にある「放射線医学総合研究所」を訪問しました。※研究所の名前が長いので「放医研」と言っています。

ここは、世界で初めて重子線がん治療装置を開発し、建設し、先進医療・臨床試験でも高い成果を上げている場です。
病院も併設されており、入院治療が前提だとおっしゃっておりました。
年間700人の方が治療を受けているという事です。

TVコマーシャルでよく耳にする「全額自己負担の先進医療」
重粒子線がん治療も先進医療の一つになります。


重粒子線がん治療は一律314万円です。
例えば、今は肺がんなら1回の照射で終ります。前立腺がんなら16回と照射回数に違いがありますが、料金は一律です。
照射は1分、長くても2分はかからず、準備に15分で1回の治療で20分かかりません。1日1回の治療です。
314万円は、1回目の照射後に請求されます。
先進医療給付金の医療機関へ直接支払をしている保険会社もありますので、お金の心配はする事なく、治療に専念できるのではないでしょうか。


「緊急被ばく医療施設」

さて、最初に「緊急被ばく医療研究センター」を見学しました。
ここは、放射線による人体の障害に関する診断と治療に関する研究を行っている施設です。

被ばく医療とは、どういう事か説明を受けました。
放射線の利用に当たっては細心の注意が払われ、適切な放射線防護措置が講じられていますが、 放射線被ばく事故が起こる確率はゼロでないという事です。
この万が一の事故が発生した場合、すなわち原子力災害や放射線事故等で被ばくしたり、 放射性物質に汚染された場合に行う医療を緊急被ばく医療と呼ぶそうです。

この放医研は、日本の原子力防災体制において被ばく医療機関の中核と位置づけられていて、 高度な緊急被ばく医療を行う放射線障害専門病院としての任務を担っているとおしゃっておりました。

2010年1月に発足した、放医研の緊急被ばく医療支援チームのユニホームです。





「PET-CT装置とは?」

次に、PET-CT装置を見学しました。

PETとは、生体中の放射能を測定し、コンピュータで処理された断層画像を出力する方法の一つです。
"目印"としてポジトロン(陽電子)を放出する薬剤(放射性医薬品(放射薬剤))を用い、薬剤が体内を移動して心臓や 脳などに集積する様子を、薬剤から放出されたガンマ線から検出するそうで。
ガンマ線を検出し、断層画像を出力するこの装置をPET装置と呼びます。

「PET-CT」とは、PET+CT(CTスキャン)
PETの良い所、CTの良い所を併せると、より詳細な内容が確認できるそうです。
この詳細な内容が確認できる装置がここにはありました。


良くテレビドラマで見る検査装置ですよね。
実物を初めて見ました。

これは、写真映像らしいのですが、PETの良い所、CTの良い所を併せると右の写真になり、より詳細な内容確認ができるそうです。


2011年に、小型化を目指し小型試作機を開発したそうです。
技術進歩は計り知れないと、感じました。

「医療用重粒子加速装置」(HIMAC)

放医研では、これまでの研究成果を生かして重粒子線の医学利用を推進することとし、 そのために必要な世界初の医療用重粒子加速装置(HIMAC)を建設しました。重粒子線がん治療は、1994(平成6)年の 治療開始以来、5,800名を越える登録患者数の治療を終了〈2011(平成23)年3月末現在〉し、2003(平成15)年10月には、 厚生労働省によって高度先進医療(現在は先進医療)に承認されました。

放医研には、最先端の放射線がん治療装置があるという事ですね。v がんは単に治りさえすれば良いというものではなく、患者さんの社会復帰を充分に考えた、 臓器や体の形を可能な限り損ねない治療が望まれています。重粒子線による最先端の放射線治療は、 患者さんの身体的負担の少ない、人に優しい治療法として大きな期待を担っています。

特に難治性のがんに対して高い治療効果が認められ、厚生労働省によって先進医療に承認されております。

イオン源の原理について説明を受けました。
この装置を使い、イオンを光の速度の70%まで上げ、ガンに直接放射するそうです。

HIMAC

なぜ?イオンなのかの説明も詳しく聞きました。

イオンの出来る流れです。

イオンを作っている装置になります。

本当に、大きな工場の中の見学と思うほど、大きな地下施設でした。

この赤い鉄筋の中を光の速度に近いイオンが回転をして重粒子線になります。




治療室に待機している患者さんに放射されます。

最後に。

本当はもっと詳しく説明できれば良かったのですが、専門すぎたり、説明のなかった部分もありで、レポートはこれまでとなります。

又、一般公開があれば訪れ、さらに詳しく情報を得て、少しでもお客様のお役に立てればと思っております。
保険を販売する上で、今の医療事情など周辺知識は必ず必要と感じております。今回、訪問できとても有意義な時間を過ごす事ができました。

湖口 拓二郎


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